
1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。…もっと読む
- 『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』(文藝春秋)橋爪 大三郎
亡命外交官が語る舞台裏著者は二○一六年七月、イギリスの北朝鮮大使館を脱出して韓国に亡命した元駐英公使。歴代最高位の亡命外交官だ。金正日、金…
書評 - 『イタリアン・セオリーの現在: 批判的試論』(平凡社)橋爪 大三郎
時代の先端を走る思想ネグリ、アガンベン、エスポジト、……。イタリアの現代哲学が突如アメリカで流行し始め、たちまち世界中で読まれるようになった…
書評 - 『社会学史』(講談社)橋爪 大三郎
社会を思考するスリル存分にデュルケーム、ジンメル、ヴェーバーら定番の大学者から、グロティウス、ホッブズ、ルソーら社会学の前史にあたる人びと…
書評 - 『近代神学の誕生: シュライアマハー『宗教について』を読む』(春秋社)橋爪 大三郎
知の覚醒願う叱咤激励の書大学院で神学を専攻した佐藤優氏とプロテスタント神学が専門の深井智朗氏が、シュライアマハーをめぐり対論した。シュライ…
書評 - 『ニッポン2021-2050 データから構想を生み出す教養と思考法』(KADOKAWA)橋爪 大三郎
白熱の「ラリー」に希望の手ごたえメディアアーティストで三○代、筑波大准教授、デジタル企業のCEOでもある落合陽一氏と、作家で七○代、小泉政権で…
書評 - 『社会制作の方法: 社会は社会を創る、でもいかにして?』(勁草書房)橋爪 大三郎
構築主義のモチーフを再構成北田暁大(あきひろ)氏は、社会学の理論「構築主義」を正面から論じている。力のこもった一冊だ。構築主義といっても、…
書評 - 『本居宣長』(作品社)橋爪 大三郎
対極にある思想家に関心向ける西欧哲学が専門の熊野純彦氏が、本居宣長(もとおりのりなが)をテーマにする大著を完成させた。二部からなる。前半の…
書評 - 『ヒトラーのモデルはアメリカだった――法システムによる「純血の追求」』(みすず書房)橋爪 大三郎
負の感情がもたらす末路を警告ユダヤ人を迫害し強制収容所に追いやったナチスの悪名高い「ニュルンベルク法」は、アメリカの人種差別法を参考にして…
書評 - 『新約聖書 本文の訳』(作品社)橋爪 大三郎
最新の成果を縦横に駆使した偉業田川建三氏の聖書研究は、正統すぎて日本では異端視されるが、断然優れている。本書は『新約聖書 訳と註』(全七巻…
書評 - 『国体論 菊と星条旗』(集英社)橋爪 大三郎
国体で読み解く日本近現代史国体をカギにすれば、戦前の破滅はもちろん、戦後の日本の閉塞(へいそく)も解明できる。この大胆な仮説で、平成日本の…
書評 - 『村上春樹は、むずかしい』(岩波書店)橋爪 大三郎
正義がはっきりしない世界への転換本格的な批評の書である。村上春樹の長編も短編も博物館の陳列のように、ラベルを貼って並べて解明される。私が作…
書評 - 『可能なる革命』(太田出版)橋爪 大三郎
寓話から考える革命の可能性理論社会学を牽引(けんいん)する大澤真幸氏の新著。テーマは革命だ。映画「桐島、部活やめるってよ」やマンガ「テルマ…
書評 - 『村上春樹の短編を英語で読む1979~2011』(講談社)橋爪 大三郎
地質学のようにみごとな短編小説の編年記精確な手並みで一編の短編小説を、プロットや文体や無意識な細部に分解する。そして中心となるモチーフを取…
書評 - 『憲法の涙 リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください2』(毎日新聞出版)橋爪 大三郎
九条の削除こそ最善憲法は泣いている。《護憲派によって、…裏切られているから》。そんな馬鹿な、と思うかもしれない。だが本書を読むなら、なるほ…
書評 - 『今こそ、韓国に謝ろう』(飛鳥新社)橋爪 大三郎
双方に届く深さを備えるにはあの百田尚樹氏が『今こそ、韓国に謝ろう』を出版した(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2017年7月)。謝る、本気…
書評 - 『モノに心はあるのか: 動物行動学から考える「世界の仕組み」』(新潮社)橋爪 大三郎
ダンゴムシにも石にも「心はある」奇妙な書名だが、なかみは本格的である。文体が柔らかい。凝り固まった自分の生き方が、解きほぐされるような爽快…
書評 - 『タテ社会の人間関係』(講談社)橋爪 大三郎
アイデアが明快、応用もきく半世紀にわたり本書が読まれ続けている理由はなにか。第一に、学問の裏付けがしっかりしていること。著者はイギリスに留…
書評 - 『可能性としての戦後以後』(岩波書店)橋爪 大三郎
加藤典洋氏の『敗戦後論』(一九九七)は大きな論争を巻き起こした。本書は、そこに収めるはずだった「『痩我慢の説』考」を含め、七本を集めた姉妹…
書評 - 『世界はなぜ過激化(ラディカリザシオン)するのか?』(藤原書店)橋爪 大三郎
絶望のなかで生きる困難イスラム過激派のテロが繰り返し報じられる。何とかならないのか。《こうした事態に慣れて……忍耐》するしかない、と著者は言…
書評 - 『勉強の哲学 来たるべきバカのために』(文藝春秋)橋爪 大三郎
日常から哲学へ続くなだらかな道勉強のやり方・ハウツー本の体裁をとった、哲学書。とにかく文章がわかりやすい。《勉強とは、わざと「ノリが悪い」…
書評