1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。…もっと読む
- 『「魂」に対する態度』(勁草書房)橋爪 大三郎
哲学はやり切れない。難解な用語を振り回すから嫌いだ。――こんな偏見の持ち主は、本書を読むといいだろう。〈私〉が生きているとはどういうことか、…
書評 - 『宗教者ウィトゲンシュタイン』(法蔵館)橋爪 大三郎
小ぶりの造本ながら、身がしまっている。十指にあまる材料を丁寧に読みこなして練りあげた、手応えのある一冊だ。題名を見て、はて、ヴィトゲンシュ…
書評 - 『ウィトゲンシュタインと同性愛』(未来社)橋爪 大三郎
一九七三年に出版されるや、たちまち大きな反響を呼んだ問題の書の翻訳である。その理由は、書名から察せられよう。原題は『ウィトゲンシュタイン』…
書評 - 『ウィトゲンシュタイン・文法・神』(法蔵館)橋爪 大三郎
英国の神学者A・キートリーが、一九七六年に出版した処女作の翻訳である。ヴィトゲンシュタインの思想、特に言語ゲームの考え方が、現代の神学にどの…
書評 - 『現象学入門』(NHK出版)橋爪 大三郎
むずかしいのが値打ち、と言わんばかりでとっつきの悪かったフッサールの現象学を、これはまた思い切って、誰にでも手のとどくサイズに噛みくだいて…
書評 - 『琉球弧の喚起力と南島論』(河出書房新社)橋爪 大三郎
吉本隆明氏の『南島論』(一九七〇年)は忘れえぬ論文だ。そこで私は、初めてレヴィ=ストロースの親族理論の概要を知ったわけだし、構造人類学が社…
書評 - 『偶景』(みすず書房)橋爪 大三郎
著名なフランスの記号学者ロラン・バルトは、一九八〇年、惜しくも不慮の事故で亡くなった。彼の仕事は遺稿を含め、ほとんど翻訳で読むことができる…
書評 - 『思想の危険について―吉本隆明のたどった軌跡』(インパクト出版会)橋爪 大三郎
吉本隆明に関する著書は数多いが、期待外れが目立った。最近はいちいち読んでもいない。この書はどうであろうか。著者田川建三氏は、キリスト教学の…
書評 - 『ロギカ/レトリカ』(砂子屋書房)橋爪 大三郎
よく書きこまれた一冊である。思索のひだが著者の生理的な等身大に息づいている。誠実な筆致。昔なつかしい小路にふと舞いもどったような気がした。…
書評 - 『書評のおしごと―Book Reviews 1983‐2003』(海鳥社)橋爪 大三郎
書評を書くということ あとがきにかえて書評の仕事をするときには、いつも、襟を正すような気持ちになる。*書評の書き手は、たいてい、本の著者、…
後書き - 『母型論』(思潮社)橋爪 大三郎
『マリ・クレール』ほかに連載された文章の集成。「母型論」から「原了解論」まで十三の論文が並ぶ。本書の大きなモチーフは日本(ヤポネシア)の固…
書評 - 『日本 権力構造の謎』(早川書房)橋爪 大三郎
これほど本格的な日本論は、めったにないだろう。日本という、外部からは想像を絶する社会の謎を、解明せずにおかないという執念が、周到な筆致のす…
書評 - 『ピエール・ブルデュー――1930‐2002』(藤原書店)橋爪 大三郎
ピエール・ブルデューは、現代フランスを代表する社会学者。一昨年十月に一週間あまり日本に滞在、精力的にこなした一連の講演や座談の記録がこのほ…
書評 - 『家父長制と資本制―マルクス主義フェミニズムの地平』(岩波書店)橋爪 大三郎
家父長制的資本制「マルクス主義フェミニズムーその可能性と限界」という題で、『思想の科学』誌上に足かけ三年、計十四回にわたり連載された論文が…
書評 - 『ミシェル・フーコー』(講談社)橋爪 大三郎
掛け値なしに第一級の現代思想家、M・フーコーが逝って早六年。『狂気の歴史』、『言葉と物』、『監獄の誕生』、『性の歴史』など構造主義以降の時代…
書評 - 『老いと死のフォークロア―翁童論2』(新曜社)橋爪 大三郎
『翁童論』の鎌田東二氏がまたもや自在な世界に読者を遊ばせる。『AKIRA』から『二〇〇一年宇宙の旅』、ユーミンや村上龍……に至るまで、豊富な素材を…
書評 - 『近代家族とフェミニズム』(勁草書房)橋爪 大三郎
読後に充実した余韻を残す一冊。慎重で繊細、なおかつ大胆な著者の思索の足取りが、とりわけ快い。社会学に好著の多かった一九八九年の、だめ押しの…
書評 - 『構造主義と進化論』(海鳴社)橋爪 大三郎
明快かつ豪放なおもしろさ。しっかりものを考える確かな足取りについていくだけでも、ハイキングで見晴らし台に立てたような爽快感を味わえる。進化…
書評 - 『ジェンダーの社会学―女たち/男たちの世界』(新曜社)橋爪 大三郎
ひからびた社会学にうんざりの、全国の学生諸君お待ちかねのテキストの、ついに登場だ。快挙である。これを読めなかった私の学生時代が口惜しい。《…
書評 - 『産業文明とポスト・モダン』(筑摩書房)橋爪 大三郎
ポスト・モダンなんか正体不明の、ぐにゃぐにゃ軽薄思想さ――と、敬遠するむきには小気味よい、硬派の書きっぷり。斬新な提起を続ける気鋭の経済学者…
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