1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。…もっと読む
- 『ピエール・ブルデュー――1930‐2002』(藤原書店)橋爪 大三郎
ピエール・ブルデューは、現代フランスを代表する社会学者。一昨年十月に一週間あまり日本に滞在、精力的にこなした一連の講演や座談の記録がこのほ…
書評 - 『家父長制と資本制―マルクス主義フェミニズムの地平』(岩波書店)橋爪 大三郎
家父長制的資本制「マルクス主義フェミニズムーその可能性と限界」という題で、『思想の科学』誌上に足かけ三年、計十四回にわたり連載された論文が…
書評 - 『ミシェル・フーコー』(講談社)橋爪 大三郎
掛け値なしに第一級の現代思想家、M・フーコーが逝って早六年。『狂気の歴史』、『言葉と物』、『監獄の誕生』、『性の歴史』など構造主義以降の時代…
書評 - 『老いと死のフォークロア―翁童論2』(新曜社)橋爪 大三郎
『翁童論』の鎌田東二氏がまたもや自在な世界に読者を遊ばせる。『AKIRA』から『二〇〇一年宇宙の旅』、ユーミンや村上龍……に至るまで、豊富な素材を…
書評 - 『近代家族とフェミニズム』(勁草書房)橋爪 大三郎
読後に充実した余韻を残す一冊。慎重で繊細、なおかつ大胆な著者の思索の足取りが、とりわけ快い。社会学に好著の多かった一九八九年の、だめ押しの…
書評 - 『構造主義と進化論』(海鳴社)橋爪 大三郎
明快かつ豪放なおもしろさ。しっかりものを考える確かな足取りについていくだけでも、ハイキングで見晴らし台に立てたような爽快感を味わえる。進化…
書評 - 『ジェンダーの社会学―女たち/男たちの世界』(新曜社)橋爪 大三郎
ひからびた社会学にうんざりの、全国の学生諸君お待ちかねのテキストの、ついに登場だ。快挙である。これを読めなかった私の学生時代が口惜しい。《…
書評 - 『産業文明とポスト・モダン』(筑摩書房)橋爪 大三郎
ポスト・モダンなんか正体不明の、ぐにゃぐにゃ軽薄思想さ――と、敬遠するむきには小気味よい、硬派の書きっぷり。斬新な提起を続ける気鋭の経済学者…
書評 - 『近代的世界の誕生―日本中世から現代へ』(弘文堂)橋爪 大三郎
オーソドックスなタイトル。中身もそれに相応しく、諸大家からの引用を縦横にちりばめている。文体は抑制ある語り口ながら、その時々の流行思想と無…
書評 - 『知への意志 (性の歴史)』(新潮社)橋爪 大三郎
夕暮れのフーコーこの一冊を手にするとき、当惑に近い複雑な思いにとらわれるのは、私ばかりではないだろう。『知への意志』はもともと、全六巻から…
書評 - 『わが「転向」』(文藝春秋)橋爪 大三郎
『わが「転向」』とはショッキングな題だが、これは編集者のつけたもの。中身は著者・吉本氏の素直な述懐である。著者の思想遍歴をまとめてみると、…
書評 - 『やきもち焼きの土器つくり』(みすず書房)橋爪 大三郎
神話論理のもつれた糸を解きほぐす手並みの鮮やかさ。そして思考のみずみずしさ。――レヴィ=ストロースが先年久びさに著した本格的な神話研究書の、…
書評 - 『忠誠と反逆―転形期日本の精神史的位相』(筑摩書房)橋爪 大三郎
世界的に著名な政治学者、丸山眞男氏の待望久しい論集が刊行された(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は1992年)。丸山氏は、その業績と影響力が…
書評 - 『ゴールドラッシュ』(新潮社)橋爪 大三郎
神戸の事件に心底から衝撃を受けたという柳美里氏が、十四歳の少年を主人公に渾身のフィクションを書き上げた。舞台は横浜。少年の家庭は裕福だが、…
書評 - 『ビル・ゲイツ未来を語る』(アスキー)橋爪 大三郎
ウィンドウズ95発売の狂騒劇、マルチメディア時代到来のかけ声もやかましいなか、マイクロソフト社の創業者ビル・ゲイツ氏が、初めての著書を出版し…
書評 - 『ナニワ金融道カネと非情の法律講座』(講談社)橋爪 大三郎
『週刊モーニング』に連載中のマンガ「ナニワ金融道」をベースにした、金銭トラブルをめぐる法律講座だ。と言っても、ありきたりの法律解釈ではない…
書評 - 『新・建築入門―思想と歴史』(筑摩書房)橋爪 大三郎
薄手の新書でありながら、周到な構想のもとに書きあげられた、重量感のある一冊。著者の道案内で頁を繰っていくだけで、なんの予備知識のない読者で…
書評 - 『新装版 ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』(NHK出版)橋爪 大三郎
ノルウェーの作家、ゴルデルの『ソフィーの世界』が世界中で爆発的な売れ行きという。翻訳で六〇〇頁以上、ずしりと重たいが、読めばなるほどベスト…
書評 - 『天皇制の文化人類学』(岩波書店)橋爪 大三郎
昭和から平成へ、掴みどころなく流れる習俗の筋書き。その正体を見とどけたい読者へ、タイムリーなプレゼントだ。この一冊で、山口昌男氏が過去三十…
書評 - 『脳を鍛える―東大講義「人間の現在」』(新潮社)橋爪 大三郎
大学がおかしい! 国民にひろがる危機感を背に、ジャーナリスト立花隆氏が、古巣の東大駒場に乗り込んだ。異色の講議「人間の現在」にもとづく書き下…
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