1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。…もっと読む
- 『日本を開国させた男、松平忠固: 近代日本の礎を築いた老中』(作品社)橋爪 大三郎
不平等条約史観に対抗するペリーが来航し翌年に日米和親条約を、また五年後に日米修好通商条約を結んだ。その交渉をまとめたのが、老中の松平忠固(…
書評 - 『中国禅宗史』(筑摩書房)橋爪 大三郎
世界的なポテンシャルを読み解く中国で独自の発達を遂げ、仏教なのかさえ疑問な禅宗。その真の姿を、語録を通して探り出す。禅宗は、初期→唐代の禅→…
書評 - 『折口信夫伝』(筑摩書房)橋爪 大三郎
古代を追い、神道再生を目指す日本民俗学を偉大な学問たらしめた折口信夫。柳田国男の蔭にかくれがちな実像を、晩年の足かけ七年を身近に過ごした岡…
書評 - 『そして、みんなバカになった』(河出書房新社)橋爪 大三郎
万能の才人・橋本治氏の晩年の原稿を集めた。至言の数々を、頁(ページ)を繰るごとに味わうことができる。バカの起源。世の中から職種が減りサラリ…
書評 - 『イスラーム学』(作品社)橋爪 大三郎
本質は“真のグローバリズム”イスラーム学者でムスリムの中田考氏の論文集。新旧二五編の論文が、イスラームの本質を多面的に描き出している。中田氏…
書評 - 『日本会議の研究』(扶桑社)橋爪 大三郎
安倍政権支える草の根の改憲集団安倍政権の陰にちらつく「日本会議」。名前だけでよく知らないな。宗教団体の集まりで神社本庁が主役じゃないの? …
書評 - 『日中関係史 1500年の交流から読むアジアの未来』(日本経済新聞出版社)橋爪 大三郎
普遍的な言葉で歴史を語り直す快著日中両国に精通するエズラ・ヴォーゲル氏が、一五○○年にわたる両国交流史をふり返る。前著『現代中国の父 鄧小平…
書評 - 『丸山眞男の敗北』(講談社)橋爪 大三郎
なぜ日本思想の「古層」に吸引されたのか戦後知識人の代表格、丸山眞男(まさお)の思想と業績を回顧する本格的評論が現れた(ALL REVIEWS事務局注…
書評 - 『アフリカ的段階について―史観の拡張』(春秋社)橋爪 大三郎
「アフリカ的段階」とは、「アジア的」へのアンチテーゼである。マルクスが「原始共産制」とのべたものを、なぜ「アフリカ的」と言い換えなければな…
書評 - 『大きな字で書くこと』(岩波書店)橋爪 大三郎
寂寥感帯びた晩年の原点回帰二○一九年五月に急逝した批評家加藤典洋氏のエッセイ集。一七年一月から亡くなるまで雑誌に連載されていた。折々に印象…
書評 - 『増補改訂 日本の無思想』(平凡社)橋爪 大三郎
戦後日本の思想状況を加藤氏は、「裸の王様」にたとえる。裸なのはみえているのに、誰も言葉にしないので、自分だけが間違っていると思いこむ。嘘を…
書評 - 『原子力時代における哲学』(晶文社)橋爪 大三郎
ハイデガーの論考を読み解く福島第一原発のメルトダウン。それ見たことか、と脱原発の声が高まった。だが、著者は危惧する。かつては誰もが原子力平…
書評 - 『聖書 聖書協会共同訳 旧約聖書続編付き 引照・注付き』(日本聖書協会)橋爪 大三郎
日本語の文体創造への途上31年ぶりに聖書が訳し直された。これまでの「新共同訳」が今回の「聖書協会共同訳」に、これから何年もかけて置き換えられ…
書評 - 『黄金夜界』(中央公論新社)橋爪 大三郎
下流社会と富裕層の鮮烈な対比本年一月に急逝した作家・橋本治氏の遺作と言える小説。尾崎紅葉『金色夜叉』にプロットを借りる。一昨年から昨年にか…
書評 - 『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』(文藝春秋)橋爪 大三郎
亡命外交官が語る舞台裏著者は二○一六年七月、イギリスの北朝鮮大使館を脱出して韓国に亡命した元駐英公使。歴代最高位の亡命外交官だ。金正日、金…
書評 - 『イタリアン・セオリーの現在: 批判的試論』(平凡社)橋爪 大三郎
時代の先端を走る思想ネグリ、アガンベン、エスポジト、……。イタリアの現代哲学が突如アメリカで流行し始め、たちまち世界中で読まれるようになった…
書評 - 『社会学史』(講談社)橋爪 大三郎
社会を思考するスリル存分にデュルケーム、ジンメル、ヴェーバーら定番の大学者から、グロティウス、ホッブズ、ルソーら社会学の前史にあたる人びと…
書評 - 『近代神学の誕生: シュライアマハー『宗教について』を読む』(春秋社)橋爪 大三郎
知の覚醒願う叱咤激励の書大学院で神学を専攻した佐藤優氏とプロテスタント神学が専門の深井智朗氏が、シュライアマハーをめぐり対論した。シュライ…
書評 - 『ニッポン2021-2050 データから構想を生み出す教養と思考法』(KADOKAWA)橋爪 大三郎
白熱の「ラリー」に希望の手ごたえメディアアーティストで三○代、筑波大准教授、デジタル企業のCEOでもある落合陽一氏と、作家で七○代、小泉政権で…
書評 - 『社会制作の方法: 社会は社会を創る、でもいかにして?』(勁草書房)橋爪 大三郎
構築主義のモチーフを再構成北田暁大(あきひろ)氏は、社会学の理論「構築主義」を正面から論じている。力のこもった一冊だ。構築主義といっても、…
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