1948年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。…もっと読む
- 『井上哲次郎と「国体」の光芒:官学の覇権と〈反官〉アカデミズム』(白水社)橋爪 大三郎
西欧思想を調理、従順な臣民レシピ考案明治~昭和の知識界に君臨した井上哲次郎。その実像に若手の政治学者・杉山亮氏が肉薄する。井上は一八五五年…
書評 - 『日本とは何か――日本語の始源の姿を追った国学者たち』(みすず書房)橋爪 大三郎
契沖、賀茂真淵、本居宣長、富士谷御杖(みつえ)。国学の巨人らが≪日本語の始源の姿を追≫う格闘を描く。契沖『万葉代匠記』が始まりだ。彼は真言宗…
書評 - 『ハンセン病家族訴訟 裁きへの社会学的関与』(世織書房)橋爪 大三郎
二○年にわたって何百人ものハンセン病患者や家族の聞き取り調査を続けてきた著者両名による記録。二○一六年に熊本地裁で始まった家族訴訟も支援し伴…
書評 - 『理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』(ダイヤモンド社)橋爪 大三郎
佐宗氏は戦略デザインファームBIOTOPEの代表。企業経営戦略のプロだ。創業から一段落すると社員らが辞め、危機を迎えた。この会社は存在すべきか。苦…
書評 - 『なぜヒトだけが老いるのか』(講談社)橋爪 大三郎
動物はヨボヨボにならない。サケは産卵すると脳が縮んですぐ死ぬ。動物はたいてい元気なままコテンと死に、誰かに食べられてしまう。ヒトだけが老い…
書評 - 『資本主義の〈その先〉へ』(筑摩書房)橋爪 大三郎
時代精神の運動、捉える想像力ポスト冷戦は、世界中が資本主義にすっぽり包まれる時代。逃げ場のない牢獄だ。出口はないのか。ほこりを被っていた社…
書評 - 『観光客の哲学 増補版』(ゲンロン)橋爪 大三郎
いまを思索する、世界的水準の仕事観光客は国境を越える。無責任で無教養で勝手に動き回り、地元民に迷惑がられる。こんな人びとが、これからの時代…
書評 - 『老子探究: 生きつづける思想』(岩波書店)橋爪 大三郎
為政者に向けた無為自然の道古代思想の巨人・老子。孔子と共に、中国の人びとの精神世界を深く規定している。老荘思想と道教の源流、『老子』の説く…
書評 - 『江戸の科学者』(講談社)橋爪 大三郎
しょぼくれた日本に光江戸時代の科学者と聞くと、和算の関孝和、エレキテルの平賀源内、日本地図の伊能忠敬、…が思い浮かぶ。そんなビッグネームを…
書評 - 『アメリカを作った思想 ――五〇〇年の歴史』(筑摩書房)橋爪 大三郎
「唯一の国」創成した≪想い≫の連鎖新大陸を「アメリカ」と表記する地図が出た五○○年前から現在まで、この地で語られたさまざまなアイデアを通覧する…
書評 - 『哲学探究』(講談社)橋爪 大三郎
言語は生きざまそのもの二○世紀哲学の天才ルートウィッヒ・ウィトゲンシュタイン(L・W)の『哲学探究』の新訳だ。二○○九年改訂の英独対訳「原著第…
書評 - 『日本習合論』(ミシマ社)橋爪 大三郎
異物の排除が進む恐怖内田樹氏の書くものはひと筋縄でない。合気道の達人で、エマニュエル・レヴィナスの研究者。油断すると一本取られてしまう。今…
書評 - 『日本を開国させた男、松平忠固: 近代日本の礎を築いた老中』(作品社)橋爪 大三郎
不平等条約史観に対抗するペリーが来航し翌年に日米和親条約を、また五年後に日米修好通商条約を結んだ。その交渉をまとめたのが、老中の松平忠固(…
書評 - 『中国禅宗史』(筑摩書房)橋爪 大三郎
世界的なポテンシャルを読み解く中国で独自の発達を遂げ、仏教なのかさえ疑問な禅宗。その真の姿を、語録を通して探り出す。禅宗は、初期→唐代の禅→…
書評 - 『折口信夫伝』(筑摩書房)橋爪 大三郎
古代を追い、神道再生を目指す日本民俗学を偉大な学問たらしめた折口信夫。柳田国男の蔭にかくれがちな実像を、晩年の足かけ七年を身近に過ごした岡…
書評 - 『そして、みんなバカになった』(河出書房新社)橋爪 大三郎
万能の才人・橋本治氏の晩年の原稿を集めた。至言の数々を、頁(ページ)を繰るごとに味わうことができる。バカの起源。世の中から職種が減りサラリ…
書評 - 『イスラーム学』(作品社)橋爪 大三郎
本質は“真のグローバリズム”イスラーム学者でムスリムの中田考氏の論文集。新旧二五編の論文が、イスラームの本質を多面的に描き出している。中田氏…
書評 - 『日本会議の研究』(扶桑社)橋爪 大三郎
安倍政権支える草の根の改憲集団安倍政権の陰にちらつく「日本会議」。名前だけでよく知らないな。宗教団体の集まりで神社本庁が主役じゃないの? …
書評 - 『日中関係史 1500年の交流から読むアジアの未来』(日本経済新聞出版社)橋爪 大三郎
普遍的な言葉で歴史を語り直す快著日中両国に精通するエズラ・ヴォーゲル氏が、一五○○年にわたる両国交流史をふり返る。前著『現代中国の父 鄧小平…
書評 - 『丸山眞男の敗北』(講談社)橋爪 大三郎
なぜ日本思想の「古層」に吸引されたのか戦後知識人の代表格、丸山眞男(まさお)の思想と業績を回顧する本格的評論が現れた(ALL REVIEWS事務局注…
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