学習院大学文学部教授。1981年学習院大学フランス文学科卒業。フランス政府給費留学生として、パリ大学に学ぶ。1987年パリ大学文学博士号取得。1988年東京大学大学院フランス文学専攻博士課程単位取得修了。1988年学習院大学フランス文学科専任講師着任。現在学習院大学フランス語圏文化学科教授。主な著書、『反‐近代文学…もっと読む
- 『戦争は女の顔をしていない 1』(KADOKAWA)中条 省平
ソ連女性兵士の戦争、実相をすべてマンガはあらゆる文芸ジャンルをマンガ化してきました。「絵解き」という言葉があるように、マンガは絵を主体にし…
書評 - 『何がおかしい―笑いの評論とコント・対談集』(白夜書房)中条 省平
笑いをめぐるラディカルな思考を展開中島らもが転落死して二年(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2006年)。その後も著作は何冊も出たが、本…
書評 - 『闇の底』(講談社)中条 省平
犯罪前歴者が次々殺されて 昨年、江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳の第二作(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2006年)。受賞作『天使のナイフ』…
書評 - 『芸能鑑定帖』(牧野出版)中条 省平
厳しさと愛を江戸前文体で 当代きっての落語・演芸の見巧者、吉川潮による演芸コラム99連発である。随所で膝を打ち留飲を下げる、めっぽう楽しい時…
書評 - 『選ばれた女〈1〉』(国書刊行会)中条 省平
狂気の愛の凄まじさ、執拗な筆致 途方もない奇書である。たとえていえば、プルーストをこえる瑣末主義、セリーヌの塁を摩する錯乱、ジョイスに匹敵…
書評 - 『ラシーヌ論』(みすず書房)中条 省平
「恋愛悲劇の作者」像を覆す伝説の書 30年も前からみすず書房の近刊予告に載っていた伝説の書物がついに姿を現した。これだけで「事件」である(ALL…
書評 - 『おわりの雪』(白水社)中条 省平
清冽ではかない少年時代の回想の物語現代文学にまれな清冽な抒情のみなぎる小説である。清冽ではあるが、どこか夢まぼろしのようなはかなさも漂って…
書評 - 『下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉』(講談社)中条 省平
消費社会にしがみつき、未来から逃走副題が示す方向へと日本は変わっている。著者は、その変質の理由を、経済原理による社会の均質化だという。日本…
書評 - 『四谷シモン前編』(学習研究社)中条 省平
人形作りに魂捧げた履歴書四谷シモンを初めて見た舞台は唐十郎の『愛の乞食(こじき)』だった。芳紀26歳の女形シモンのために唐は現行の戯曲にはな…
書評 - 『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』(河出書房新社)中条 省平
歴史変えた音楽の創造秘話文字通り「最後の真実」の名に値する記録だ。なぜなら、著者は「リボルバー」「サージェント・ペパーズ……」「ホワイト・ア…
書評 - 『乾杯!ごきげん映画人生』(清流出版)中条 省平
面白い挿話満載の回想録今年82歳になるベテラン映画監督・瀬川昌治が縦横に語った回想録である(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2007年)。…
書評 - 『パリの福澤諭吉 - 謎の肖像写真をたずねて』(中央公論新社)中条 省平
西欧文明との遭遇を活写明治維新を数年後に控えた文久元(1862)年、徳川幕府はヨーロッパへ使節団を派遣する。支倉常長以来250年ぶりの日本人の欧…
書評 - 『松本俊夫著作集成I──一九五三─一九六五』(森話社)中条 省平
ハードかつ明晰な論考松本俊夫は1969年に初の長編劇映画『薔薇(ばら)の葬列』を発表して、センセーションを巻きおこした。当時、大島渚と今村昌平…
書評 - 『サスペンス映画史』(みすず書房)中条 省平
根源的メカニズムの解明に挑む映画研究における新星の登場である。まだ30代の著者は、サスペンス映画の歴史をたどると同時に、映画史そのものをサス…
書評 - 『100分de名著 カミュ『ペスト』 2018年6月』(NHK出版)中条 省平
はじめに――海と太陽、不条理と反抗の文学『ペスト』(一九四七)の作者アルベール・カミュ(一九一三~六〇)の文学には、どんなに不条理で悲惨な状…
前書き - 『リアリティのダンス』(文遊社)中条 省平
詩と演劇による自己表現の軌跡ホドロフスキーは日本では奇妙奇天烈な幻想映画「エル・トポ」や「ホーリー・マウンテン」の監督として著名だ。最近で…
書評 - 『カフカと映画』(白水社)中条 省平
最先端メディアを吸収した作家『カフカと映画』、一見奇妙なタイトルに見えるかもしれない。しかし、1883年生まれのカフカは、映画が発明されたとき…
書評 - 『ルイス・ブニュエル』(作品社)中条 省平
豊かな映画世界の全体像描くルイス・ブニュエルといえばシュルレアリスム(超現実主義)映画の巨匠。画家のダリと組んだ「アンダルシアの犬」が名高…
書評