御厨 貴TAKASHI MIKURIYA
公式サイト: http://www.mikuriya.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html
1951年東京都生まれ。1975年東京大学法学部卒。同年同助手、東京都立大学法学部教授、ハーバード大学客員研究員、政策研究大学院大学教授を経て現職。主な著書に『政策の総合と権力』(1996年、東京大学出版会、サントリー学芸賞)、『東京 首都は国家を越えるか』(1996年、読売新聞社)、『馬場恒吾の面目』(1997年、中…もっと読む
戦後五十年の次は二十世紀の百年で、ここ当分歴史回顧が続くことになりそうだ(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は1995年)。でも一時(いっとき…
着想ユニークな野心的試み新聞の書評に取り上げる本は、旬の物と相場が決まっている。その目安からすると、本書については、完全に証文の出し遅れと…
メディアは関西に始まれり新聞の書評に取り上げる本は、旬の物と相場が決まっている。その目安からすると、本書については、完全に証文の出し遅れと…
ベトナム戦争はなぜ失敗したか題してUses ofHistory(歴史の活用)。著者自らが断っているように、決してHistory(歴史)ではない。ハーバード大学…
本音語り始める生き証人たち半世紀へのカウントダウンを続けている“戦後”。「多様な」とか「著しく変わった」とか「異色の」とか、それこそ戦後史を…
法と論理の裏の人間ドラマ最高裁判所。このことばには何とも言えぬ重々しい響きがある。法服を着た裁判官がずらりと並び、透徹した法的思考と緻密な…
「新幹線」を実現させた男たち高度成長への助走が開始され、やがて文字通り高速度に経済成長をとげた昭和三十年代。この時代は、まぎれもなく男くさ…
その時、公安警備の舞台裏は……二十世紀の歴史化が急速に進んでいる。実はこれまでオンリーイエスタデイは歴史にならないと、誰もがたかをくくってい…
"特権階層"の仮面をはがす「帰国子女」は、最近の二十年間で国際化を象徴する存在として、すっかり日本社会に定着したかにみえる、しかし…
”歴史法廷”へのいざない――序にかえて――人はいつ自分の生き様が歴史の一コマになると感じるのだろうか。そう言えば、二十世紀は常に前へ進めの時代で…
明治・大正を疾走した”政商”の足跡は人は「政商」と言い「死の商人」と蔑(さげす)む。大倉喜八郎.近代日本の経済人・実業人の中でもすっかり忘れ…
傑出した銀行家の謹厳な生涯個性的な財界人がたえて久しい。国士型官僚がいなくなってしまったのと同様に、今や国士型経済人も見あたらないと言って…
「実践家」と「思想家」とのきわどい均衡大川周明とは誰か。民間人として唯一極東軍事裁判において、大東亜共栄圏を基礎づけた思想犯とみなされて、…
複層的・多面的な国家主義権力を真正面から見すえ、政治の本質を理念に裏打ちされた力の行使とみなす時、岸信介という政治家の昭和史において果たし…
「寡黙な平民外相」の苦悩と挫折身内の者が、高い公職にあって一定の歴史的評価をうけた肉親について、伝記を書くのはなかなか難しい。なぜなら、身…
“できすぎる人間”の悲劇宇垣一成は、並の軍人ではなかった。それどころか、力量と識見とを充分に備えたできすぎた軍人であった。陸軍大臣・朝鮮総督…
「葬儀」から浮かび上がる昭和人はいかに死ぬか、最近は死に方についてさえ、自らの意思でコントロールしたいという人が増えている。死ぬまでの医療…
政府と鮨屋の激しい”攻防”戦争という非常時にあっても、日常生活は営まれる。しかも銃後の国民が、常に日々是決戦の掛け声の下で眥(まなじり)を決…
「経済のプロ」に徹した生き様旺盛な好奇心と不屈の自立心とに支えられて、自らの人生を自身の決断で選択する。同時に成功も失敗も自分の責任として…
「国益」とは何だろうか「考証」と枕詞(まくらことば)が付されていると、難解さを予想するむきがあるかもしれない。しかもテーマがそのものズバリ…