御厨 貴TAKASHI MIKURIYA
公式サイト: http://www.mikuriya.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html
1951年東京都生まれ。1975年東京大学法学部卒。同年同助手、東京都立大学法学部教授、ハーバード大学客員研究員、政策研究大学院大学教授を経て現職。主な著書に『政策の総合と権力』（1996年、東京大学出版会、サントリー学芸賞）、『東京 首都は国家を越えるか』（1996年、読売新聞社）、『馬場恒吾の面目』（1997年、中…もっと読む
御厨 貴の書評/解説/選評一覧
『二重権力・闇の流れ: 平成動乱を読む、政界仕掛人・矢野絢也回想録』(文藝春秋)
御厨 貴いぜん見えぬ新しい枠組み反自民連立政権から一転して自社連立政権へと、この一年間政界はまことに目まぐるしく変わった。同時に、この変化を過去に…
書評
『宮廷政治 江戸城における細川家の生き残り戦略』(KADOKAWA)御厨 貴細川家父子、書状で密な連携三代家光に至る創生期の江戸幕府において大名たちはいかにすれば、とりつぶされることなく生き残りえたのか。本書は、「…
書評
『日本外交現場からの証言: 握手と微笑とイエスでいいか』(中央公論新社)御厨 貴注目浴びる実務先行の「貢献」日本外交のあり方が根底から問い直される時期にきた。これまでのように特定の外交問題に遭遇するたびに、「日本外交の…
書評
『日本国憲法成立史 第3巻』(有斐閣)御厨 貴過程に立ち会った記録一般むけの決して読みやすい本ではない。値段もかなり張る。でも取り上げる価値ありと判断した。“日本国憲法”が戦後日本におい…
書評
『戦後日米関係を読む: フォーリン・アフェアーズの目』(中央公論新社)御厨 貴自己の存在に鈍感だった日本「フォーリン・アフェアーズ」は、第一次世界大戦後に刊行が始まり、今日ではアメリカ外交を世界的視野から論評し将来へ…
書評
『提言通商摩擦: 法と経済の対話』(エヌティティ出版)御厨 貴「保護貿易」の被害者は誰か通商摩擦とはいったい何か。すぐれて現代的なこの問いに、本書は“柔”の伊藤（経済学）と“剛”の石黒（法学）とが、クロス…
書評
『地球環境問題とは何か』(岩波書店)御厨 貴個人レベルに還元して効果地球環境問題・電気通信問題・医療福祉問題の三つの問題領域は、二十一世紀を迎える先進国の重要な政策課題となろう。いず…
書評
『日本政治の構想』(日経BPマーケティング(日本経済新聞出版）)御厨 貴マクロな視点で未来へ座標軸日本の政治は本当に変わりつつあるのか。そうだとしたら望ましい方向に変わっているのか。そもそも望ましい変わり方とは…
書評
『吉田茂書翰』(中央公論新社)御厨 貴佐藤・池田への微妙な心情人を食った回想談しか残していなかった吉田茂の書翰（しょかん）集が出た。なかなか面白い。吉田学校の優等生と言われた池…
書評
『政治: 個人と統合』(東京大学出版会)御厨 貴多元化する個人を改めて導く「政治」とはいったい何だろうか。床屋政談とも言うように日常誰でもが口の端に上らせる気楽な存在でもあり、しかしまた…
書評
『アスピリン企業戦争: 薬の王様100年の軌跡』(ダイヤモンド社)御厨 貴20世紀を戦い抜いた“薬の王”二十世紀はアスピリン・エイジであった。アスピリンほど息の長い医薬品は、まことに他に類例をみない。どうしてなのか。…
書評
『グッバイ・ジャパン: 50年目の真実』(朝日新聞出版)御厨 貴米特派員が見た開戦時日本第二次世界大戦から半世紀がたち、戦争の時代ははるかかなたとの印象が強い。そこに一冊の興味深い本が公刊された。日米開…
書評
『円の抗争: 「ガイアツ」依存国家の陥穽』(時事通信社)御厨 貴日本的政策システムの欠陥一ドル＝三六〇円のレートに固定されていた時代があった。それは戦後復興・高度成長の時期を通じて二十二年間も続いた。「…
書評
『キッシンジャー 上: 世界をデザインした男』(NHK出版)御厨 貴迫力ある人間くさいドラマヘンリー・キッシンジャー。ニクソン、フォード両政権の下で外交を一手に握り、米ソデタント、中国との新しい関係、ベトナ…
書評
『新装版 マンガ日本の歴史25-大日本帝国の成立』(中央公論新社)御厨 貴名もなき民衆が生き生きとリアリティとイマジネーションをミックスし、一から万の齣（こま）であらゆる事象を表現するメディア――これこそ「萬画（ま…
書評
『日本の行政―活動型官僚制の変貌』(中央公論新社)御厨 貴脱規制、情報公開の制度化へ日本の行政を動かすものは何か。「追い付き型近代化のエトスである」との解答はすでになくなってしまった。著者は、行政…
書評
『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス 〈新装版〉』(文藝春秋)御厨 貴「沖縄返還」密使が語る全貌驚きと興奮のうちに一気に読み終えた。二段組みで六百頁をこえる大著たることを感じさせないほどの著者は大変なストーリ…
書評
『そして夫と姑が残った: 子が巣立ち、試練が始まる』(主婦と生活社)御厨 貴“家族からの卒業”図る奮闘矛盾のかたまりである“家族”。著者は「心の奥底では、職業と家族のある生活は、両立などあり得ない」と思いつつも、「家庭…
書評
『東京再発見―土木遺産は語る』(岩波書店)御厨 貴土木遺産から都市読み解く建築家には美や歴史に対する配慮がある。だが土木屋にはそれが徹底的に欠けている。もっとも関東大震災後の復興事業と第二…
書評
『アメリカが嫌いですか』(新潮社)御厨 貴個人主義と多様性の魅力語るさわやかな読後感が残る。等身大のアメリカを、一語一語ことばを選ぶように語りながら、著者はアメリカの多様性とそれゆ…
書評
