1951年、広島県尾道生れ。1981年、小説『さようなら、ギャングたち』でデビュー。1988年、『優雅で感傷的な日本野球』で第一回三島由紀夫賞、2001年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、2012年、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞。2011年から朝日新聞論壇時評担当、それをもとに、『ぼくらの民主主義な…もっと読む
- 『退屈な読書』(朝日新聞社)高橋 源一郎
あとがき『いざとなりゃ本ぐらい読むわよ』に続く、本の事件簿第二弾である。この本に収められたコラムを書いていた九六年から九八年にかけて、わた…
後書き - 『AV女優』(ビレッジセンター出版局)高橋 源一郎
『AV女優』にはまる『AV女優』(永沢光雄著、ビレッジセンター)を読んだ。アダルトヴィデオに出演している女優たちばかり四十二人のインタビュー集…
書評 - 『死因』(講談社)高橋 源一郎
続きが読みたい!飛行機の中で(やっと)「検屍官」シリーズ第七作の『死因』(パトリシア・コーンウェル著、相原真理子訳、講談社文庫)と、毎月「…
書評 - 『ラジオデイズ』(河出書房新社)高橋 源一郎
フツーの人たち『ラジオデイズ』(鈴木清剛著、河出書房新社)は「第三十四回文藝賞受賞作」で、新しい若い作家の書いた小説で、新人の作品を読む時…
書評 - 『私も女優にしてください』(太田出版)高橋 源一郎
日本はAVの国なんだ!今回とりあげるのは『私も女優にしてください』(バクシーシ山下編、太田出版)である。バクシーシ山下はいうまでもなく、AV(…
書評 - 『0』(集英社)高橋 源一郎
世紀末の傑作、川崎徹の『0』を心して読めこういうコラムを連載していると、まだ単行本になる前の作品をゲラの段階で読むことができる場合がある。…
書評 - 『Xのアーチ』(集英社)高橋 源一郎
よく似た小説小説を書いて発表すると「これは、あの小説を意識して書きました?」という質問を受ける。そういう場合、小説家としては本能的に「ええ…
書評 - 『ちょー日本語ドリル』(シネマサプライ)高橋 源一郎
ちょー雪ってカンジ!これはもしかしたら、書いたことがあるかもしれないが、家人がこういうテレビ番組を見たそうだ。いまどきの女子高生ばかりを集…
書評 - 『卑弥呼』(新潮社)高橋 源一郎
久世さん、素敵な小説をありがとう先週の月曜からアイルランド、木曜からはロンドン、そしていまイギリス南部のチチェスターという町の郊外のホテル…
書評 - 『風俗の人たち』(筑摩書房)高橋 源一郎
「永沢光雄」というジャンル永沢光雄という名前を発見したのは、『AV女優』というルポルタージュを通じてだった。読んで驚いた。たまげた。会う人ご…
書評 - 『不機嫌な果実』(文藝春秋)高橋 源一郎
林真理子、不機嫌な現代小説林真理子の『不機嫌な果実』(文藝春秋)を読んでいて、「これってなんかあれだよなあ」と何度も思った。「なんかあれ」…
書評 - 『アマポーラスの週末』(集英社)高橋 源一郎
八十三歳の「新人」耕治人(こうはると)が亡くなる直前「ブレイク」してからもう十年が過ぎた。生涯きわめて地味な私小説作家だった彼は、最晩年、…
書評 - 『嘆きの花園―歌集』(ジャテック出版)高橋 源一郎
「同時代」のようなものいまぼくはこの原稿を、パリのホテルの一室で書きはじめたところだ。朝三時、東京は午前十時だろうか。『ゴーストバスターズ…
書評 - 『ディングルの入江』(集英社)高橋 源一郎
「藤原新也」の小説はじめ、タイトルを、藤原新也の「小説」とつけ、それから思いなおして、「藤原新也」の小説、に変えた。なんだか「週刊新潮」の…
書評 - 『天才伝説 横山やすし』(文藝春秋)高橋 源一郎
テレビの国の淋しい天才小林信彦の『天才伝説 横山やすし』(文藝春秋)の中に、〈漫才ブーム〉の最中、萩本欽一が「日本の大衆の笑いの質が変りま…
書評 - 『自転車不倫野宿ツアー「由美香」撮影日記』(太田出版)高橋 源一郎
北野武もすごいが平野勝之もすごいぞスポーツ新聞各紙に「北野武監督の『HANA-BI』空前の快挙、イタリアで公開三日間で興収八百万$突破、断然の一…
書評 - 『マイケル・ブロードベントの世界ワイン・ヴィンテージ案内』(柴田書店)高橋 源一郎
いざとなりゃ本ぐらい読むわよ……たぶん「高橋さん、いったい『退屈な読書』はいつ本になるんです?」この質問を受けるたびに、わたしは「そのうちに…
書評 - 『日本語の外へ』(角川書店)高橋 源一郎
人生のすべては母国語のなかにある「過剰に情緒的文芸的だった一九六〇年代という時代をどうにかこうにかやり過ごした身としては、片岡義男の文体と…
書評 - 『二葉亭四迷伝』(講談社)高橋 源一郎
四十六歳の二葉亭四迷月刊の文芸雑誌で連載小説をはじめた。実は、これデビュー以来はじめて。このコラムがみなさんのお目にとまっている頃に、丁度…
書評 - 『ほんとうの私』(集英社)高橋 源一郎
ミラン・クンデラと恋愛小説の「中身」ミラン・クンデラの最新作『ほんとうの私』(西永良成訳、集英社)の帯には大きく「熱く切なく燃える熟年の危…
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