1951年、広島県尾道生れ。1981年、小説『さようなら、ギャングたち』でデビュー。1988年、『優雅で感傷的な日本野球』で第一回三島由紀夫賞、2001年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞、2012年、『さよならクリストファー・ロビン』で谷崎潤一郎賞。2011年から朝日新聞論壇時評担当、それをもとに、『ぼくらの民主主義な…もっと読む
- 『太平洋―詩集 1950-1962』(思潮社)高橋 源一郎
堀川正美の詩とGS「現代詩の読者」にアンケートを出し「現代詩集ベスト100」を選んでもらうとするとどんな結果になるだろう。谷川俊太郎の『二十億…
書評 - 『東京印象記』(大空社)高橋 源一郎
啄木の新作と明治文学史の片隅雑誌「群像」に『日本文学盛衰史』という小説を連載しはじめた。三回目を書き送ったばかりで、このコラムが出る頃には…
書評 - 『うるわしき日々』(講談社)高橋 源一郎
綻(ほころ)びる小島信夫の『うるわしき日々』(読売新聞社)を読んだ。読みながら、この小説についてどう書いたらいいんだろうと思った。書評する…
書評 - 『眺めたり触ったり』(早川書房)高橋 源一郎
晴れた日には、えの木ていで本を読もう『眺めたり触ったり』(文・青山南、絵・阿部真理子、早川書房)というタイトルからはどんな内容なのか想像で…
書評 - 『現代の第一歌集―次代の群像』(ながらみ書房)高橋 源一郎
やっぱり、短歌にはかなわない少し前から、家人が教科書の編纂委員をはじめた。傍で見ているが、大変な仕事である。まず、教材にすべき作品を見つけ…
書評 - 『ベイスボイル・ブック』(新潮社)高橋 源一郎
野球小説の正しい書き方日本ファンタジーノベル大賞をとった井村恭一の『ベイスボイル・ブック』(新潮社)を読んだ。一言でいうと、素晴らしい。そ…
書評 - 『チャンドス卿の手紙/アンドレアス』(光文社)高橋 源一郎
三十年ぶりの「手紙」ざっと三十年ばかり昔、ぼくがまだ高校生だった頃、ドイツ文学に強かった同級生の友人(なんとすでにハイデッガーもリルケも原…
書評 - 『みるなの木』(早川書房)高橋 源一郎
椎名誠の「或る戦後」いつだったか椎名誠さんにお会いした時「ぼく、椎名さんの小説では『武装島田倉庫』がいちばん好きなんですよ。あれはほんとに…
書評 - 『いちげんさん』(集英社)高橋 源一郎
これが「日本文学」の生きる道最初にタイトルを見た時は、なんだか他人事とは思えなかった。『いちげんさん』(デビット・ゾペティ著、集英社)だ。…
書評 - 『フラゴナールの婚約者』(みすず書房)高橋 源一郎
チェーホフに戻る二葉亭四迷の最後の小説となった『平凡』はなんとも形容に困る作品だ。最初の長編『浮雲』にはなんてったって「言文一致の起源」と…
書評 - 『新潮選書 身体の文学史』(新潮社)高橋 源一郎
「こころ」か「からだ」か、それが問題だ文学愛好者なら養老孟司の『身体の文学史』(新潮社)を是非とも読むべきである。なぜなら、目から鱗が何枚…
書評 - 『心的外傷と回復 〈増補版〉』(みすず書房)高橋 源一郎
PTSDPTSD(心的外傷後ストレス障害 Post-Traumatic Stress Disorder)という言葉を最近よく見かけるようになった。村上春樹さんの近著『アンダーグ…
書評 - 『赤目四十八瀧心中未遂』(文藝春秋)高橋 源一郎
「私」に関するエトセトラ車谷長吉の『赤目四十八瀧心中未遂』(文藝春秋)を読んですぐ、彼が江藤淳と対談しているのを見つけた。車谷 広告代理店…
書評 - 『地震と社会〈上〉「阪神大震災」記』(みすず書房)高橋 源一郎
大震災「みすず」で連載がはじまった時、これは阪神大震災に関するもっともすぐれた「作品」になるに違いないと思い、そして単行本としてまとめられ…
書評 - 『ゴーストバスターズ 冒険小説』(講談社)高橋 源一郎
『ゴーストバスターズ』脱稿どうもいまちゃんとした文章が書けそうにないので、そこのところはお許し願いたい。つい昨日、九年ぶり(?)の長編小説…
自著解説 - 『賭博黙示録カイジ 1 弱肉強食編』(講談社)高橋 源一郎
福本伸行の『カイジ』はマンガ版『麻雀放浪記』だ!「週刊ヤングジャンプ」を手にとると、当然のことながら最初に見るのは本宮ひろ志の『サラリーマ…
書評 - 『インディヴィジュアル・プロジェクション』(新潮社)高橋 源一郎
気分はもう戦争さっき『ゴーストバスターズ』の見本が届いたばかりだ。この原稿がみなさんの目に触れる頃には本屋の店頭に我が「ゴースト」たちが並…
書評 - 『乗峯栄一の賭け―天才競馬コラムニストの栄光と苦悩〈92~96〉』(白夜書房)高橋 源一郎
競馬エッセイよ、どこへ行くつい先日、タカハシさんは、有馬記念の観戦記を書いていた。そして、なんだかひどく奇妙な気がした。マジメで真剣な文章…
書評 - 『火星転移〈上〉』(早川書房)高橋 源一郎
火星に行きたい!書いたことがあるかもしれないが、ぼくは小さい頃、天文学者になりたかった。小学生の時、いちばん熱心に読んだのが野尻抱影の天文…
書評 - 『供花』(新潮社)高橋 源一郎
貧乏、憎しみ、関西弁町田康の『くっすん大黒』(文藝春秋)を読んだら、なんやエラい関西弁がなつかしうなった。いや、なつかしうなったんは、別に…
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