フランス文学者。元明治大学教授。専門は19世紀フランス文学。1949年、横浜市生まれ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学大学院人文科学研究科博士課程単位習得満期退学。元明治大学国際日本学部教授。『職業別パリ風俗』で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど数多くの受賞歴がある。膨大な古書コレクションを有…もっと読む
- 『失われた時を求めて』(集英社)鹿島 茂
私は根っからのレトロ人間なのでプルーストの『失われた時を求めて』をフランス語で読んでいると、なんとも幸せな気分になってくる。このときばかり…
書評 - 『「失われた時を求めて」の完読を求めて 「スワン家の方へ」精読』(PHP研究所)鹿島 茂
マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』こそ世界最高の文学作品だと人から教えられ、よし、自分も挑戦してみようと第一巻目の『スワン家の方…
内容紹介 - 『古本屋散策』(論創社)鹿島 茂
第29回(2019年)Bunkamuraドゥマゴ文学賞 選評「新しいものは常に古いもののなかにある」/ 選考委員 鹿島茂選考委員が一人だけというのが意外に重荷…
選評 - 『無明 内田吐夢』(河出書房新社)鹿島 茂
圧倒的な「暗黒」の起源に迫る力作内田吐夢監督の『飢餓海峡』(一九六四年)の陰鬱な感動を忘れることができない。青函連絡船事故の犠牲者に紛れ込…
書評 - 『有名人の法則』(河出書房新社)鹿島 茂
現在、有名人とはテレビに出ている普通の人である。「有名人だからテレビにでるのではなく、テレビにでているから有名人」なのである。しかしこの「…
書評 - 『オカルティズム 非理性のヨーロッパ』(講談社)鹿島 茂
理性と非理性を同じ「枠組み」で理解構造主義の功績の一つは、合理的思想も言語・社会・時代風潮などの集団的無意識の「枠組み」に縛られていること…
書評 - 『ギュスターヴ・モロー―絵の具で描かれたデカダン文学』(六耀社)鹿島 茂
ギュスターヴ・モロー(一八二六~一八九八)は、美術史において、音楽史におけるワグナーと同じような位置を占めている。理由の第一は、彼らが選び…
前書き - 『フランス史』(講談社)鹿島 茂
筆者たちは、このたびギヨーム・ド・ベルティエ・ド・ソヴィニー『フランス史』の全訳を講談社選書メチエより刊行した。私たちが本書の翻訳を決意し…
後書き - 『服飾の中世』(勁草書房)鹿島 茂
先日、さる日本人デザイナーがファッション・ショーに出品したパジャマが、強制収容所のユダヤ人の囚人服を連想させるとして非難された事件があった…
書評 - 『渋沢栄一 上 算盤篇』(文藝春秋)鹿島 茂
まえがき――渋沢栄一とドラッカーとサン=シモン主義ともう五、六年前のことになるだろうか、六本木ヒルズに住む若きリッチマン、リッチウーマンを集…
前書き - 『プラハ、二〇世紀の首都:あるシュルレアリスム的な歴史』(白水社)鹿島 茂
『パサージュ論』応用 前衛運動の二都物語哲学者ベンヤミンはパリのオペラ・パサージュを訪れたとき、一九世紀とは深い眠りに落ちていく集団的意識…
書評 - 『色彩の世界地図』(文藝春秋)鹿島 茂
日本の喪服は白だった私の服装はある時期から黒で統一されてしまったが、別段、何かの喪に服しているためではない。コム・デ・ギャルソンとヨウジヤ…
書評 - 『小林一三 - 日本が生んだ偉大なる経営イノベーター』(中央公論新社)鹿島 茂
なぜ今、小林一三なのか?正しい損得勘定のすすめまえまえから、小林一三について書いてみたいと思っていた。小林一三というのはもちろん、阪急を…
前書き - 『「レ・ミゼラブル」百六景』(文藝春秋)鹿島 茂
長大な傑作の全貌がこれ一冊で世の中には、誰でも題名とあらすじぐらいは知っているが実際には誰も読んだことのない《世界の名作》というものが存在…
前書き - 『ふたつのオリンピック 東京1964/2020』(KADOKAWA)鹿島 茂
『菊とバット』著者が青年時代に見た、東京の街、怒濤の半世紀の記録。東京オリンピックを二年半後に控えた一九六二年一月、北カリフォルニアの小都…
書評 - 『ならず者たちのギャラリー 誰が「名画」をつくりだしたのか?』(フィルムアート社)鹿島 茂
「曲芸」に挑戦した画商たちの列伝画商という職業はいつごろ、またどのようにして誕生したのだろうか?著者によれば、起源は古代ローマにあり、絵画…
書評 - 『猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」第1巻 構造改革とはなにか 新篇 日本国の研究』(小学館)鹿島 茂
鹿島茂「私の読書日記」より×月×日自宅のある横浜のはずれから東京に行くのに車だと何時間かかるか予測がつかないので、普段は電車を利用している…
書評 - 『珈琲の世界史』(講談社)鹿島 茂
「茶色い貨幣」の歴史前著『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』はコーヒーのおいしさを科学的に解明した名著だったが、コーヒーの…
書評 - 『京都、パリ ―この美しくもイケズな街』(プレジデント社)鹿島 茂
あとがきいま、ある雑誌で、「考えるための方法」について連載していますが、そこで暫定的に出した結論はというと、「考えるとは比較することだ」と…
後書き - 『ドーダの人、西郷隆盛』(中央公論新社)鹿島 茂
文庫版あとがき本書のもとになる『ドーダの近代史』を朝日新聞出版から出したのが二〇〇七年のことだから、もう十一年も前のことになる。「まえがき…
後書き