1958(昭和33)年、北海道生れ。フリーライター。法政大学文学部哲学科卒業。西武百貨店系洋書店勤務の後、『宝島』『別冊宝島』の編集に携わる。1993(平成5)年頃よりライター業に専念。「哲学からアダルトビデオまで」を標榜し、コラム、書評、インタビューなど幅広い分野で活躍中。著書に『そうだ、京都に住もう。』『…もっと読む
- 『ピアノを尋ねて』(新潮社)永江 朗
台湾の現代小説。「わたし」は幼いころ天才音楽家と呼ばれていたが、ピアニストへの夢は破れ、いまは調律師をしている。わたしは「林(リン)サン」…
書評 - 『1%の努力』(ダイヤモンド社)永江 朗
インターネットの「2ちゃんねる」といえば、匿名をいいことに、誹謗中傷・罵詈雑言・嘘でまかせがあふれる掲示板だった。パンドラの箱を開けちゃった…
書評 - 『在宅ひとり死のススメ』(文藝春秋)永江 朗
若いときは、老後のことなんか考えなかった。自分は中年になる前に死ぬだろうと思っていた。ところが予想は外れ、まだ生きている。50歳を過ぎたころ…
書評 - 『カオスの帝王: 惨事から巨万の利益を生み出すウォール街の覇者たち』(東洋経済新報社)永江 朗
コロナ禍が世界でパニックを起こす中、3カ月で4144%以上という収益率をあげたアメリカの投資顧問会社がある。なぜそんなことが可能だったのか。彼ら…
書評 - 『解きたくなる数学』(岩波書店)永江 朗
1月17日の朝刊を開いて愕然。大学共通テストの数学がまったく分からない。設問の文章に出てくる太郎と花子の会話も、なにを言ってるんだかチンプンカ…
書評 - 『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史――サブカルチャー雑誌がつくった若者共同体』(晶文社)永江 朗
懐古しないタイムマシンに乗ってみた書名や表紙のデザインから、サブカルチャー懐古的な内容を予想する人がいるかもしれないが、少し違う。若者の政…
書評 - 『繊細すぎてしんどいあなたへ――HSP相談室』(岩波書店)永江 朗
最近、「HSP」とか「繊細さん」という言葉をよく目にする。HSPはハイリー・センシティブ・パーソン(Highly Sensitive Person)の略で、超敏感な人と…
書評 - 『自由とセキュリティ』(集英社)永江 朗
自由と安全。どちらも大切なのに、自由を捨てて安全を選ぶときがある。たとえばコロナ禍がそうだった。ぼくたちは行政が行動制限を命じることを望み…
書評 - 『逝ってしまった君へ』(小学館)永江 朗
あさのますみ著『逝ってしまった君へ』(小学館・1650円)は、自殺した友人への長い手紙である。著者は作家でエッセイストだが、声優・浅野真澄とし…
書評 - 『ハルビン』(新潮社)永江 朗
伊藤博文に「否!」と叫んだ男ひとりの青年が思い詰めている。あの男を殺さなければならないと。青年といっても、もう満30歳。3人の子供もいる。妻…
書評 - 『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(サンクチュアリ出版)永江 朗
根にもつタイプなんでしょうか、誰かの嫌なひとことが、いつまでも引っかかります。何年も前のことなのに夜中に思い出して眠れなくなったり、「あの…
書評 - 『漫画 サピエンス全史 文明の正体編』(河出書房新社)永江 朗
イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』は全世界で2100万部も売れているそうだ。柴田裕之訳の日本版(河出書房新社)も1…
書評 - 『老けない美容、老ける美容』(講談社)永江 朗
「(わたしは)何歳だと思う?」という質問ほど答えるのが難しいものはない。こう問う人は、自分は実年齢より若く見えるはずだという自信を持ってい…
書評 - 『冬に子供が生まれる』(小学館)永江 朗
記憶さえ不安になるほどの謎油断のならない小説。読んでも読んでも、なかなか全貌が見えてこない。まるで霧につつまれた山を登っていて、自分の位置…
書評 - 『独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』(ダイヤモンド社)永江 朗
人にものを教えられるのが大嫌い。旅先で道を尋ねるのもいや、家電量販店でパソコンの使い方を訊(き)くのもいや。教えを請うのは何かに負けたよう…
書評 - 『語れ、内なる沖縄よ――わたしと家族の来た道』(みすず書房)永江 朗
1981年にシカゴで生まれた著者の自伝。母は沖縄の嘉手納に生まれ育ち、ベトナム帰還兵の父と結婚してアメリカに渡った。母は何年暮らしてもアメリカ…
書評 - 『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(小学館)永江 朗
妻の母(94歳)が救急搬送された。病院に向かう特急電車の中で開いたのは、佐藤愛子のエッセイ集『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』(小学館・1320…
書評 - 『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房)永江 朗
「白熱教室」の政治哲学者サンデル先生が、能力主義をぶったたく! マイケル・サンデル『実力も運のうち』(鬼澤忍訳・早川書房・2420円)はそういう…
書評 - 『身の維新』(亜紀書房)永江 朗
医師たちの幕末維新を描いたノンフィクション。明治維新によって漢方から西洋医学(蘭方)へと一夜にして替わった、というような単純なものではない…
書評 - 『芦別 炭鉱〈ヤマ〉とマチの社会史』(寿郎社)永江 朗
原生林に囲まれた農業と林業の村に炭鉱ができる。たくさんの人が移り住み、マチは栄える。だがそれは束の間。石炭の時代が終わり、炭鉱は閉山。人び…
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