
1958(昭和33)年、北海道生れ。フリーライター。法政大学文学部哲学科卒業。西武百貨店系洋書店勤務の後、『宝島』『別冊宝島』の編集に携わる。1993(平成5)年頃よりライター業に専念。「哲学からアダルトビデオまで」を標榜し、コラム、書評、インタビューなど幅広い分野で活躍中。著書に『そうだ、京都に住もう。』『…もっと読む
- 『自動車の社会的費用』(岩波書店)永江 朗
ひさしぶりに本棚の奥からこの本を取り出して開いたら、映画「気狂いピエロ」の半券が挟まっていた。なつかしい!はじめて読んだのは20歳の夏だった…
書評 - 『世界で最も危険な男』(小学館)永江 朗
♪おれは怪物くんだ 怪物ランドの王子だぞ♪ 『世界で最も危険な男 「トランプ家の暗部」を姪(めい)が告発』(メアリー・トランプ著、草野香ほか訳・…
書評 - 『ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ』(講談社)永江 朗
「自粛警察」に「他県ナンバー狩り」。コロナ禍で生まれたイヤな言葉はいろいろあるけれど、一番ひどいのは「夜の街」だろう。いわゆる“接待を伴う飲…
書評 - 『2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義』(星海社)永江 朗
昨年の8月、瀧本哲史が病気で急逝したと聞いたときは驚いた。まだ47歳。エンジェル投資家でもある彼が客員准教授をつとめた京都大学の講義は、立ち見…
書評 - 『幕末・維新の新視点 孝明天皇と「一会桑」』(文藝春秋)永江 朗
維新は薩長だけの力じゃない以前、早乙女貢の歴史小説『会津士魂』を読んで、幕末・維新に対するイメージがずいぶん変わった。それまで抱いていたの…
書評 - 『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)永江 朗
はじめて本屋で見かけたときは、マジ、ムカつきましたね。「どうせオイラは育ちが悪いよ、ケッ」と。諏内(すない)えみ『「育ちがいい人」だけが知…
書評 - 『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)永江 朗
――では楽しい漬かり時間です。うま味風呂に浸からせ、その味を豚たちのものとさせるので、いつもより濃いめに味をつけていきます――。滝沢カレン著『…
書評 - 『あやうく一生懸命生きるところだった』(ダイヤモンド社)永江 朗
私の座右の銘は「努力・勤勉・根性」。62年間、ひたすら真面目に、寝食忘れて働いてきた。心の中では今も時任三郎が「24時間戦えますか」と歌い続け…
書評 - 『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)永江 朗
帯にはこう書かれている。<もう国や政府に頼れないので、目に見えない存在に救いを求めることにしました!>そうだよな。いまだ医療機関や福祉施設…
書評 - 『自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って』(Pヴァイン)永江 朗
「男女不平等」の慣習、現代社会でも自転車に乗ると、行動範囲がうんと広がる。自分の力だけで、遠くまで楽に移動できる。自転車は生活のさまざまな…
書評 - 『台湾書店百年の物語: 書店から見える台湾』(エイチアンドエスカンパニー)永江 朗
最近は日本の書店のお手本にもなるなど、台湾の書店は個性的で元気がいい。だが、その歴史はまさに波瀾万丈。台湾の近代書店史である本書は、日本の…
書評 - 『綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか』(紀伊國屋書店)永江 朗
綿の悲しい歴史、膨大な資料で詳説綿(コットン)なしの生活なんて考えられない。ぼくが大好きなジーンズもTシャツも靴下も綿。もちろんウールや化…
書評 - 『ボブ・ディラン』(新潮社)永江 朗
「ボブ・ディランはすごい!」といわれても、いまひとつピンとこないという人は多いと思う。ぼくもそうだ。たしかに「風に吹かれて」は名曲だけど、…
書評 - 『焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史』(KADOKAWA)永江 朗
胃袋に注目し描く日米女性工場労働者甘いものは疲れを癒やし、場の雰囲気を和ませてくれる。いや、甘くなくても、塩辛い煎餅でも。おやつの時間は大…
書評 - 『〈公正〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義か』(太郎次郎社エディタス)永江 朗
うまいタイトル。<公正>を自転車のように使いこなそうという意味だ。神棚に置いてあがめたてまつるのでもなく、黄門様の印籠のように誇示するので…
書評 - 『西洋書物史への扉』(岩波書店)永江 朗
粘土板からパピルスや羊皮紙を経て紙へ、手書きから印刷へと、西洋の書物は変化してきた。ただし、その道筋は必ずしも一直線でなかったことを本書は…
書評 - 『食客論』(講談社)永江 朗
古今東西、傍らで食べる寄生者コロナ禍が終息したのかどうなのか曖昧なまま、繁華街には人が戻り、飲食店のアクリル板も取り払われた。宴会や会食が…
書評 - 『かたばみ』(KADOKAWA)永江 朗
560ページに詰まった人間の喜怒哀楽戦時中から戦後しばらくまでの東京郊外を舞台にした、ある家族の物語。全560ページに人間の喜怒哀楽がたっぷり詰…
書評 - 『世間と人間 【復刻版】』(鉄筆)永江 朗
戦後、新憲法のもとで最高裁判所がつくられた。当初は三権分立について政治家の理解が浅く、国会から圧力もあったし、GHQとの調整も必要だった。初代…
書評 - 『エレメンタル 批評文集』(左右社)永江 朗
詩人・翻訳家・比較文学研究者である著者の世界文学や翻訳についてのエッセイを集めた本。入手が難しくなった3冊の本から選んだ文章と単行本未収録の…
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