1958(昭和33)年、北海道生れ。フリーライター。法政大学文学部哲学科卒業。西武百貨店系洋書店勤務の後、『宝島』『別冊宝島』の編集に携わる。1993(平成5)年頃よりライター業に専念。「哲学からアダルトビデオまで」を標榜し、コラム、書評、インタビューなど幅広い分野で活躍中。著書に『そうだ、京都に住もう。』『…もっと読む
- 『自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って』(Pヴァイン)永江 朗
「男女不平等」の慣習、現代社会でも自転車に乗ると、行動範囲がうんと広がる。自分の力だけで、遠くまで楽に移動できる。自転車は生活のさまざまな…
書評 - 『台湾書店百年の物語: 書店から見える台湾』(エイチアンドエスカンパニー)永江 朗
最近は日本の書店のお手本にもなるなど、台湾の書店は個性的で元気がいい。だが、その歴史はまさに波瀾万丈。台湾の近代書店史である本書は、日本の…
書評 - 『綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか』(紀伊國屋書店)永江 朗
綿の悲しい歴史、膨大な資料で詳説綿(コットン)なしの生活なんて考えられない。ぼくが大好きなジーンズもTシャツも靴下も綿。もちろんウールや化…
書評 - 『ボブ・ディラン』(新潮社)永江 朗
「ボブ・ディランはすごい!」といわれても、いまひとつピンとこないという人は多いと思う。ぼくもそうだ。たしかに「風に吹かれて」は名曲だけど、…
書評 - 『焼き芋とドーナツ 日米シスターフッド交流秘史』(KADOKAWA)永江 朗
胃袋に注目し描く日米女性工場労働者甘いものは疲れを癒やし、場の雰囲気を和ませてくれる。いや、甘くなくても、塩辛い煎餅でも。おやつの時間は大…
書評 - 『〈公正〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義か』(太郎次郎社エディタス)永江 朗
うまいタイトル。<公正>を自転車のように使いこなそうという意味だ。神棚に置いてあがめたてまつるのでもなく、黄門様の印籠のように誇示するので…
書評 - 『西洋書物史への扉』(岩波書店)永江 朗
粘土板からパピルスや羊皮紙を経て紙へ、手書きから印刷へと、西洋の書物は変化してきた。ただし、その道筋は必ずしも一直線でなかったことを本書は…
書評 - 『食客論』(講談社)永江 朗
古今東西、傍らで食べる寄生者コロナ禍が終息したのかどうなのか曖昧なまま、繁華街には人が戻り、飲食店のアクリル板も取り払われた。宴会や会食が…
書評 - 『かたばみ』(KADOKAWA)永江 朗
560ページに詰まった人間の喜怒哀楽戦時中から戦後しばらくまでの東京郊外を舞台にした、ある家族の物語。全560ページに人間の喜怒哀楽がたっぷり詰…
書評 - 『世間と人間 【復刻版】』(鉄筆)永江 朗
戦後、新憲法のもとで最高裁判所がつくられた。当初は三権分立について政治家の理解が浅く、国会から圧力もあったし、GHQとの調整も必要だった。初代…
書評 - 『エレメンタル 批評文集』(左右社)永江 朗
詩人・翻訳家・比較文学研究者である著者の世界文学や翻訳についてのエッセイを集めた本。入手が難しくなった3冊の本から選んだ文章と単行本未収録の…
書評 - 『射精責任』(太田出版)永江 朗
とても重要でシンプルなことがストレートに書かれている。望まない妊娠はすべて男性に責任があるということを、著者はさまざまな角度から指摘する。…
書評 - 『三省堂国語辞典から 消えたことば辞典』(三省堂)永江 朗
国語辞典が改訂されるたびに新たに採録されたことばが話題になる。だが改訂で削除されることばもある。使われなくなったり、編集方針が変わったりし…
書評 - 『水車小屋のネネ』(毎日新聞出版)永江 朗
姉妹とインコと周辺家族の40年おかえり、ネネ。この本を手に取ったとき、ぼくは心のなかで呼びかけた。「ただいま」とネネの声が聞こえたような気が…
書評 - 『都会の鳥の生態学-カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰』(中央公論新社)永江 朗
再開発が進む東京では、高層ビルが次々と建ち、緑が失われていく。ツバメやスズメなど鳥たちも住み処を失って……と思いきや、どっこい彼らはしたたか…
書評 - 『人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか』(毎日新聞出版)永江 朗
巧妙な人心操作のメカニズム「ナラティブ」というのは「物語」とか「語り」という意味の英語だそうだ。辞書を引くと、隣に「ナレーション」がある。…
書評 - 『日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか』(講談社)永江 朗
曖昧で融通無碍、だからこそぼくは遠藤周作も北杜夫もエッセイから入った。「ぐうたら」シリーズや「どくとるマンボウ」シリーズである。だから小説…
書評 - 『新版 歴史の中で語られてこなかったこと』(洋泉社)永江 朗
ブランドイメージを大事にスタートしたばかりの岩波アクティブ新書で盗用事件が起きた。岩波書店は『賢く使おうサプリメント』(工藤悠里著)の回収…
書評 - 『日米安保を考え直す』(講談社)永江 朗
まずアメリカの利益ありき「備えあれば憂いなし」なんてことを真顔で言われると、「あんたの備えが、憂いのもとなんだよ」とツッコミたくなる。いや…
書評 - 『海外コリアン―パワーの源泉に迫る』(中央公論新社)永江 朗
パワーの源は教育と民族主義正直いって、ここまで盛り上がると思ってなかったよ、ワールドカップ。日本人の熱狂もすごいけど、テレビで見る韓国サポ…
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