1958(昭和33)年、北海道生れ。フリーライター。法政大学文学部哲学科卒業。西武百貨店系洋書店勤務の後、『宝島』『別冊宝島』の編集に携わる。1993(平成5)年頃よりライター業に専念。「哲学からアダルトビデオまで」を標榜し、コラム、書評、インタビューなど幅広い分野で活躍中。著書に『そうだ、京都に住もう。』『…もっと読む
- 『DJヒロヒト』(新潮社)永江 朗
帯の裏表紙側にたくさんの人名が並んでいる。井上毅、井上靖、大岡昇平、小笠原長生、小田実、折口信夫……まだまだ続く。これらの人々が書いたことや…
書評 - 『路上の陽光』(書肆侃侃房)永江 朗
現代チベット文学の短篇集。収録された8篇の作品の多様性に驚く。表題作はチベットいちばんの都会、ラサを舞台にした若い男女の話。橋の上にたむろし…
書評 - 『韓国文学の中心にあるもの』(イースト・プレス)永江 朗
翻訳家による現代韓国文学ガイド、というような軽い気持ちで開いた。だが読み始めて思わず座り直し、背筋を伸ばして読んだ。日本でもベストセラーに…
書評 - 『パンクの系譜学』(書肆侃侃房)永江 朗
自己肯定へ…周縁から本質を見つめる不平不満はできるだけ言わないほうがいいとされる。怒るのもよくない。文句を言うな、我慢しろ、世の中のルール…
書評 - 『ハーレム・シャッフル』(早川書房)永江 朗
『地下鉄道』が話題になった著者。2016年発表の同作では、南部から北部へ逃れる黒人奴隷を描いたが、本作の舞台は1960年前後のニューヨーク市ハーレ…
書評 - 『ダダ・カンスケという詩人がいた: 評伝陀田勘助』(共和国)永江 朗
彼が生きた時代をたどる旅へひとりの人生を細かく追うことによって、その人が生きた時代を追体験できる。本書を読んでぼくは1920年代の日本に放り込…
書評 - 『親衛隊士の日』(河出書房新社)永江 朗
現実と重なるディストピア小説ロシアがウクライナに侵攻を開始したとき、ロシアの現代作家ソローキンは即座にエッセイを発表した。「プーチン 過去…
書評 - 『デジカメだからできるビジネス写真入門』(岩波書店)永江 朗
デジカメでプロ並みに撮るライターである私の生活は、パソコンによってすっかり変わった。取材の下調べも原稿執筆も、もはやパソコンなしでは成り立…
書評 - 『くそじじいとくそばばあの日本史』(ポプラ社)永江 朗
また間違えて買ってしまった。『くそじじいとくそばばあのための日本史』だと早とちり。これはオレのために書かれた本だと思った。ところがよく見る…
書評 - 『黄金虫変奏曲』(みすず書房)永江 朗
暗号解読とバッハの曲、絡み合う二つの物語上下2段組で851ページの長編小説。重いので電車のつり革につかまって読むのには向かない。電子書籍版もま…
書評 - 『ブルーノの問題』(書肆侃侃房)永江 朗
戦時下の人々描く八つの短編スピルバーグ監督の映画「ターミナル」(2004年)は、空港から出られない男を描いたコメディだった。飛行機に乗っている…
書評 - 『自動車の社会的費用』(岩波書店)永江 朗
ひさしぶりに本棚の奥からこの本を取り出して開いたら、映画「気狂いピエロ」の半券が挟まっていた。なつかしい!はじめて読んだのは20歳の夏だった…
書評 - 『世界で最も危険な男』(小学館)永江 朗
♪おれは怪物くんだ 怪物ランドの王子だぞ♪ 『世界で最も危険な男 「トランプ家の暗部」を姪(めい)が告発』(メアリー・トランプ著、草野香ほか訳・…
書評 - 『ホスト万葉集 嘘の夢 嘘の関係 嘘の酒 こんな源氏名サヨナライツカ』(講談社)永江 朗
「自粛警察」に「他県ナンバー狩り」。コロナ禍で生まれたイヤな言葉はいろいろあるけれど、一番ひどいのは「夜の街」だろう。いわゆる“接待を伴う飲…
書評 - 『2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義』(星海社)永江 朗
昨年の8月、瀧本哲史が病気で急逝したと聞いたときは驚いた。まだ47歳。エンジェル投資家でもある彼が客員准教授をつとめた京都大学の講義は、立ち見…
書評 - 『幕末・維新の新視点 孝明天皇と「一会桑」』(文藝春秋)永江 朗
維新は薩長だけの力じゃない以前、早乙女貢の歴史小説『会津士魂』を読んで、幕末・維新に対するイメージがずいぶん変わった。それまで抱いていたの…
書評 - 『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)永江 朗
はじめて本屋で見かけたときは、マジ、ムカつきましたね。「どうせオイラは育ちが悪いよ、ケッ」と。諏内(すない)えみ『「育ちがいい人」だけが知…
書評 - 『カレンの台所』(サンクチュアリ出版)永江 朗
――では楽しい漬かり時間です。うま味風呂に浸からせ、その味を豚たちのものとさせるので、いつもより濃いめに味をつけていきます――。滝沢カレン著『…
書評 - 『あやうく一生懸命生きるところだった』(ダイヤモンド社)永江 朗
私の座右の銘は「努力・勤勉・根性」。62年間、ひたすら真面目に、寝食忘れて働いてきた。心の中では今も時任三郎が「24時間戦えますか」と歌い続け…
書評 - 『スピリチュアル系のトリセツ』(平凡社)永江 朗
帯にはこう書かれている。<もう国や政府に頼れないので、目に見えない存在に救いを求めることにしました!>そうだよな。いまだ医療機関や福祉施設…
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