武田 砂鉄SATETSU TAKEDA
公式サイト: http://www.t-satetsu.com/
1982 年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年秋よりフリーライターに。 著書に『紋切型社会』(朝日出版社、2015年、第25回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)、『芸能人寛容論』(青弓社)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋)、『日本の気配』などがある。〈プロフィール写真撮影:宇佐巴史〉もっと読む
好きなものはアイデンティティーそのものこの著者のエッセー集が刊行されるたび、ゆっくり読みふける。記憶をとても大切にし、そして、育てているか…
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はじめに個人に向けられる定番の低評価として、「何を考えているかわからない人」というものがあるが、「何を考えているかわかっている人」なんて面…
抑圧と差別と理不尽にあふれる社会を変える以前、この著者に、自分が担当するラジオ番組に出演してもらったことがある。大手コンビニが成人誌の販売…
父が遺した言葉胸に戦争たどる昭和を生き抜いた父の書棚から一冊の本を抜き取ると、軍隊生活をつづったメモ用紙が貼ってあり、紙の隅に小さく「だま…
自分の頭で考えること 自分の実感を持つこと昨年亡くなった橋本治のロングインタビューを複数収録した新書に、これからの社会について、「バカの最…
現金がのみ込んだ大地との生活ダムの底に沈んだ岐阜県揖斐郡徳山村。一五〇〇人ほど暮らしていた村民が次々と出ていく中、そのもっとも奥の集落・門…
人を思い、時間かけ「私」を宿すどこかに長期滞在する時、真っ先に気にするのが「プリントアウトすることができるか」である。編集者からデータで送…
好奇心と社会性を持ち孤独を愛する知性派タコのキャラクターって、丸みを帯びていて可愛いものが多いが、時たま水揚げされるタコの映像を見ると、そ…
ハラスメントや差別が波の上を漂っている自分に一切かかわりのない世界に対し、偏見で埋め尽くしてしまうことって誰にもあるはず。自分にとって「サ…
〈丁寧さ〉より〈軽さ〉が求められる時代のことばことばは変化していくものだと考えているので、正しい使い方を作法として強要し、誤った使い方をす…
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混沌をそのまま書き記す漫画家の“赤裸々”な日記かの漫画家が昭和50年から55年にかけて記していた日記が初文庫化された(単行本は昭和58年に刊行)。…
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踏み入る者が「終わり」を作るパプアニューギニアの熱帯雨林の奥深くにあるガプンという村に三〇年以上通い、あと数十年で消える独自の言語・タヤッ…
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魂を奪う「犯罪」を軽視、放置するな痴漢被害を聞いた途端、「でも、冤罪もあるよね」と知った口をきく人には、「痴漢がなくなれば冤罪もなくなるよ…
読者の信頼を失う事態を見過ごしてはいけないWikipediaなどからのコピー&ペーストが複数箇所存在することが問題視された百田尚樹『日本国紀』だが…
1964の成功から遠く離れて今年、メディアに問われているのは、オリンピック周辺で巻き起こる熱狂の裏で潰される声を聞き取る力だが、むしろ、熱狂を…