1956年兵庫県神戸市生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院経済学研究科博士課程修了。 東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、2018年4月より放送大学教授、東京大学名誉教授。武道家としても知られる。著書に『ケインズとハイエク』『日本経済論』『分断された経済』『経済学の名著30』『消費資本主義のゆく…もっと読む
- 『ミンスキーと〈不安定性〉の経済学:MMTの源流へ』(白水社)松原 隆一郎
安定こそが不安定を誘発する報道はコロナ禍にかかわる話題で占められてきたが、それ以前は経済関連でMMT(現代貨幣理論)が注目を集めた。「財政は…
書評 - 『力道山未亡人』(小学館)松原 隆一郎
夫急死で始まる奮闘の日々、時代の表裏今年は力道山の生誕100年(推定)。敗戦により日本の人心が荒廃していた昭和20年代、折から始まったテレビ放…
書評 - 『新九郎、奔る!』(小学館サービス)松原 隆一郎
「老齢の素浪人」の概念消し飛ぶ※ALL REVIEWS事務局注:本書評対象は既刊1~7集私のような歴史学の門外漢は、歴史フィクションで歴史を知ったつもり…
書評 - 『「歴史の終わり」の後で』(中央公論新社)松原 隆一郎
政治経済体制から見るウクライナ侵攻ロシアがウクライナに侵攻し、一般市民の住宅がミサイル攻撃される様子が連日報じられている。国内でも防衛費倍…
書評 - 『生きつづける民家: 保存と再生の建築史』(吉川弘文館)松原 隆一郎
現代と対照的、木材循環の生活文化日本の住宅の寿命は約32年。世界に類を見ないほど短く、イギリスでは約80年。アメリカにしても約67年で日本の2倍…
書評 - 『昭和の東京郊外 住宅開発秘史』(光文社)松原 隆一郎
戦後スプロール、夢の跡を探訪2021年2月、市井の郊外研究者である著者のもとに都市・建築に特化した古書店からカタログが届く。著者の目に止まった…
書評 - 『東京の創発的アーバニズム: 横丁・雑居ビル・高架下建築・暗渠ストリート・低層密集地域』(学芸出版社)松原 隆一郎
日常景観、企業主導型で危機に著者はマドリード工科大で修士号、東京工大で博士号を取得。慶応大学で教鞭を執る、流暢な日本語を喋る建築・都市デザ…
書評 - 『地域社会圏主義 増補改訂版』(トゥーヴァージンズ)松原 隆一郎
個人と都市「閾」を備えた住宅群を本書は2012年に刊行され、翌年刊行の増補版が昨年10月に再刊された。主著者である山本理顕(りけん)氏がこの3月…
書評 - 『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)松原 隆一郎
26戦全勝23KO。井上尚弥は恐ろしいボクサーだ。パンチを躱してから打つのではなく躱しながら打つノニト・ドネアの神業を、楽々と披露する。記者は誰…
書評 - 『「切り札」山下泰裕は日本柔道界を変革できるか』(本の泉社)松原 隆一郎
ミスター非公開、停滞日本社会の縮図昨年の東京無観客五輪で圧倒的な勝ちを収めた日本柔道。監督と選手たちに意志の疎通があり、代表チームは良い関…
書評 - 『限界分譲地 繰り返される野放図な商法と開発秘話』(朝日新聞出版)松原 隆一郎
タダでも安価過ぎて…「負動産」素顔バブル崩壊の直撃を受けた不動産は、その後どうなるのだろう。土地や家屋は価格が下がり、やがて底値で売却され…
書評 - 『協同組合と農業経済:共生システムの経済理論』(東京大学出版会)松原 隆一郎
問われる拮抗力ある相互扶助精神日本経済は三十年近い停滞に沈んでいる。この間、様々な経済政策が提唱されたが、なかでも一貫しているのが規制緩和…
書評 - 『楽しく読むだけでアタマがキレッキレになる 奇跡の経済教室【大論争編】』(ベストセラーズ)松原 隆一郎
参院選は経済論議どころではなかったが、本来は「積極財政の是非」につき丁々発止すべきところ。本書はMMT(現代貨幣理論)の立場から擁護する。昨年…
書評 - 『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(早川書房)松原 隆一郎
だれのモノなのか、難問の数々日本で平和に暮らす我々は、「所有権」は国から保障されていると漠然と考えている。掌の中のスマートフォンや茶碗は確…
書評 - 『ドリフターズとその時代』(文藝春秋)松原 隆一郎
1985年9月の最終回まで16年間で計803回放映。視聴率は平均で27・3%、最高50・5%。美術費予算が1回800万円という『全員集合』は地上波テレビの象徴…
書評 - 『限界ニュータウン 荒廃する超郊外の分譲地』(太郎次郎社エディタス)松原 隆一郎
乱開発の果て、荒廃地の現在報告2017年、東京都江東区で隣家の生活音に囲まれる路地裏の古家に住んでいた現場労働の男性が、結婚を機に千葉県八街市…
書評 - 『社会学の新地平──ウェーバーからルーマンへ』(岩波書店)松原 隆一郎
合理的組織とは、今を生きる学説史評者は経済学の入門書を書いているが、気になるのが「資本主義の始まり」を論じたマックス・ウェーバーの『プロテ…
書評 - 『自由が丘画廊ものがたり: 戦後前衛美術と画商・実川暢宏』(平凡社)松原 隆一郎
日本人画家の抽象画が内外のオークションでブームを呼び、1950~60年代の作品は億の桁で売買されている。だがブームは作品そのものには深い関心を持…
書評 - 『給料はあなたの価値なのか――賃金と経済にまつわる神話を解く』(みすず書房)松原 隆一郎
賃金格差の実相を隠す「神話」ドキリとさせられるタイトルだ。内心では過分な給料と思いつつも黙って受け取る人、きつく危険な仕事なのに生活もまま…
書評 - 『ジョーン・ロビンソンとケインズ:最強の女性経済学者はいかにして生まれたか』(慶應義塾大学出版会)松原 隆一郎
経済思想史、転換の影で「小悪魔」が暗躍経済思想史には歴代の経済学者が名を連ねているが、では何をきっかけとして主軸理論は覆り、新理論にとって…
書評