学習院大学文学部教授。1981年学習院大学フランス文学科卒業。フランス政府給費留学生として、パリ大学に学ぶ。1987年パリ大学文学博士号取得。1988年東京大学大学院フランス文学専攻博士課程単位取得修了。1988年学習院大学フランス文学科専任講師着任。現在学習院大学フランス語圏文化学科教授。主な著書、『反‐近代文学…もっと読む
- 『悲願千人斬の女』(筑摩書房)中条 省平
破天荒な奇人列伝、至芸の名調子で『犯罪紳士録』の著者による破天荒な奇人列伝。一度読みはじめたらやめられないほど面白い。山田風太郎の明治もの…
書評 - 『熱い書評から親しむ感動の名著』(すばる舎)中条 省平
インターネット上の書店bk1(ビーケーワン)には、一般読者の書評が一日数十本届く。いま読める書評は十万本をこえている。すぐれた書評を書けば、評…
書評 - 『そうだったのか手塚治虫―天才が見抜いていた日本人の本質』(祥伝社)中条 省平
著者は前作『マンガ産業論』で、世界的にも稀(まれ)な日本マンガの成功の秘密を、社会経済史的にじつにすっきりと解明してみせた。本書でも、その…
書評 - 『文学的商品学』(文藝春秋)中条 省平
「モノ」の描写で現代小説がわかるエミール・ファゲは名著『読書術』のなかで、すべての本に通じる読書術はひとつしかない、と断言した。ゆっくり読…
書評 - 『ジェシカが駆け抜けた七年間について』(KADOKAWA)中条 省平
『葉桜の季節に君を想(おも)うということ』が昨年の各種ベストミステリーに選出された歌野晶午(しょうご)の新作。 ヒロイン・ジェシカはエチオピ…
書評 - 『ヨコモレ通信』(文藝春秋)中条 省平
辛らつで笑いあふれる消費文明探訪記文字通り人をなめた筆者名です。おまけに人前でうっかり口に出したら品性を疑われかねないタイトル。しかし、そ…
書評 - 『デカルトの密室』(新潮社)中条 省平
ロボットの情報処理と人間の思考を分かつものは何か? 自己意識、というのが一つの答えだろう。情報を処理するだけでなく、情報処理を行う自分を監視…
書評 - 『ピエロ・デッラ・フランチェスカ』(平凡社)中条 省平
独自の解釈交え描く謎の画家の全体像複製でしか見たことがないのにけっして忘れられない絵というものがある。私にとって、本書の画家ピエロの《モン…
書評 - 『教室を路地に! 横浜国大vs紅テント2739日』(岩波書店)中条 省平
一九九七年、唐十郎は横浜国立大学教授に就任し、初講義で教室の黒板をぶち破って登場した。この唐のパフォーマンスは当時マスコミで大きく報道され…
書評 - 『反社会学講座』(筑摩書房)中条 省平
社会問題の虚偽、がんがん暴きます著者はイタリアの花売り娘を母として生まれ、今は幕張に住み、立ち食いそばのバイトと大学講師をしています。姓も…
書評 - 『サウスバウンド』(講談社)中条 省平
描写に冴え、少年のひと時の冒険物語 奥田英朗の才能は予断を許さない。 直木賞を取った『空中ブランコ』など、賞のお墨つきで読んだ人は仰天したこ…
書評 - 『出生の秘密』(講談社)中条 省平
分析と統合の力業で日本近代文学を解読 出生の秘密。一見使い古された言葉である。だが、三浦雅士がこの言葉にあたえた射程は恐ろしく遠大だ。これ…
書評 - 『裏ミシュラン―ヴェールを剥がれた美食の権威』(バジリコ)中条 省平
店の格付けのやり方は? 秘密を暴露二〇〇三年、フランス美食界を震撼(しんかん)させる事件が起こった。超一流レストランを経営するスター料理人…
書評 - 『マンガ学への挑戦―進化する批評地図 NTT出版ライブラリーレゾナント003』(NTT出版)中条 省平
新たな視角含む強力無比の案内図夏目房之介はマンガにおけるロラン・バルトである。例えば彼は山岸凉子作『日出処の天子』の主人公の顔を論じている…
書評 - 『シネマの快楽に酔いしれて』(清流出版)中条 省平
著者は、映画ファンに名高い新宿のジャズ喫茶「スマイル」の名物店主。 料理好きの主婦業と、深夜におよぶ営業をこなしながら、ハリウッド映画から、…
書評 - 『萌えの研究』(講談社)中条 省平
「萌え」関連の市場規模が八八八億円という報道は波紋を広げたようだ。そんなに儲かるんなら、企業として、日本国として、萌えを支援しようという動…
書評 - 『Op.ローズダスト 上』(文藝春秋)中条 省平
テロめぐる攻防、苦い味わいの物語福井晴敏の三年半ぶりの新作。上下巻で一一〇〇ページを軽くこえる超大作だ。 そのスケールの大きさにおいて、ま…
書評 - 『日本美術の歴史 補訂版』(東京大学出版会)中条 省平
「かざり」こそ根幹、大胆かつ簡明に描く通史 いまから三十五年前、辻惟雄の『奇想の系譜』を読んだときの驚きを忘れられない。私はまだ高校生だっ…
書評 - 『「戦間期」の思想家たち レヴィ=ストロース・ブルトン・バタイユ』(平凡社)中条 省平
第一次大戦後の仏知識人の動向を検証著者は、この三部作の第一巻にあたる『戦争の世紀』で、第一次世界大戦という未曽有の現象を分析した。本書は、…
書評 - 『コーネル・ウールリッチの生涯』(早川書房)中条 省平
謎多き作家の作品分析 隅から隅まで江戸川乱歩の随筆を好む人ならば、乱歩がどれほどウールリッチ=アイリッシュの『幻の女』に惚(ほ)れこんでい…
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