中村 桂子KEIKO NAKAMURA
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鏡で二度見して確かめる衝撃「ほんまかいな」。著者の語り口につられて、思わずこんな言葉が口をついて出た。「ホンソメワケベラという10㎝もない小…
「難攻不落」に新発想で挑んだ軌跡熱帯夜が続き、寝不足になりがちなこの頃だ。よい睡眠が健全な心身を支えていることは確かだし、多くの生きものた…
3・11の原発事故で出た放射性核種で問題になるのは半減期が30年と長いセシウム137である。まず農地の土に注目したところ表面5センチ以内に留まり、し…
技術と経済成長、戦後神話の呪縛原発事故とコロナパンデミックという二つの体験から、多くの人が大量消費と一極集中に象徴される成長主義への疑問を…
40カ国、100種を超える動物を撮影してきたテレビディレクターの取って置きの話が14話。サハラ砂漠の海岸近くを移動するイムラゲン(漁師の意)は、イ…
灯火管制ではなく、平和に見上げたい星々夜空がないのが悲しい。不謹慎と言われるだろうが、東日本大震災の後、繁華街の灯りが消え、「東京の空にも…
自然を理解、生きものとして生きる今から半世紀前に、米国で「がん対策法」が発効した時のことは記憶に新しい。当時は不治の病とされていたがんの原…
人間は生きものという基本から出発すると、なぜこのような考え方が生まれるのかが理解できない思想に出会うことがある。その最たるものが優生思想だ…
六歳の時に網元であった父親の水俣病による激烈な死に出会い、自身も患者となった著者が、自身の中に加害者を見出す過程とその後の活動の記録である…
不思議な気持ちを誘う一枚の写真がある。角が深く絡み合った2頭の大きなヘラジカの頭の骨だ。撮影者は、多くの野生動物の姿を写真に収めた星野道夫。…
「潑剌たる生の内容」にふれる瞬間「たしなみ」は「ニュアンスに微妙な幅のある、すこし不思議なやまと言葉である」と著者は言う。「お酒をたしなむ…
祖先が歩いた時間と空間新型コロナウイルス感染症のパンデミックや気候変動問題により、現代社会の脆弱さが顕在化し、自然の操作と自然離れした生活…
両親がAI研究者で、引きこもり中の小学六年生悠翔(はると)は、金髪色白の女の子アリスを預かることになる。四年生くらいに見えるが、言葉は話せず…
太平洋戦争の敗戦の年に小学四年生。小学校が終わるまで疎開先で過ごすことになり、食べものだけでなく本にも飢える日が続いた。東京へ戻ってからの…
科学者の本質と開発者の行動力2019年の暮れに中国武漢で感染が始まった新型コロナウイルスとのつき合いは、いつまで続くのだろう。マスク・手洗いを…
私たち、地球を知る大切な一歩探査機「はやぶさ」が、時に音信不通になるなどハラハラさせながらも小惑星イトカワへの往復の旅を全うした時の興奮を…
一度始めてしまった戦争をやめることがどれほど大変か。ロシアのウクライナ侵攻の現状を見ての実感であり、本書の小さな実例から何かを学びたいと思…
地球と人の未来、命を守るため木を植える工業化による利便性を求めて人工環境での暮らしをよしとしてきた現代社会は、地球上の緑を消失させてきた。…
ロシアのウクライナ侵攻とその後の各国の動きを見て、ベルリンの壁崩壊の意味を考えている時に出会った。タイトルは、メルケルドイツ首相(当時)が2…
手元に置いて、時々パッと開いたページのエッセイを読み、写真を眺めるとそこに豊かな時間が生まれる。そんな本だ。48点の写真は、鍋や丸太や道に置…